髪型戻し患者の心のケア
再現美容師倉吉で営業
倉吉市新町2丁目、女神美容室を営む横川千歳さん(36)=鳥取県北栄町弓原=は、抗がん剤や放射線治療に伴う脱毛症などで悩む患者に医療用かつらを提供する中国地方唯一の「再現美容師」だ。
カツラをもとの髪型に合わせてカットし、以前の姿に戻しながら、患者を励ましている。
横川さんはNPO法人日本ヘアエピテーゼ協会(本部・東京)に所属している。ヘアエピテーゼとは、医療用に開発されたカットのできるかつらで、協会には全国11都道府県の21の理美容質が加盟、100人が活動している。同協会は、患者の負担軽減のため、かつら代を医療費控除にする運動も進めている。
横川さん自身も若年性乳がんにかかり、昨年3月に乳房の片方を切除した上、脱毛に悩んだ。
退院後に協会の存在を知った。30〜10代の若い女性の乳がん患者が増えていることもあり「脱毛は女性に取って精神的ショックが大きい。ショックを和らげ、患者の力になれれば」として、昨年6月に入会した。
横川さんは現在、市内や県西部の病院やがんさろんなどにパンフレットを配布するなど周知に努めている。「悩みを抱え込む患者が多い。心のケアをしたい。まず存在を知ってもらい、少しでも仲間が増えれば」と話している。
山陰中央新報(2010.3月7日)
連絡先は女神美容室、電話0858(22)4098。
電子メールはkanchiki45@ybb.ne.jp
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NPO法人 日本ヘアエピテーゼ協会 報道資料